昨年の児童虐待 過去最多164人 両親間の「面前DV」急増 奈良

2014年02月23日 00:00

■県警の通告まとめ

 虐待を受けた疑いがあるとして、県警が児童相談所に通告した子供の数は昨年1年間で164人と記録が残る過去6年間で最多になったことが、県警のまとめで分かった。前年に比べても倍増している。特に両親間の暴力などを子供にみせる「面前ドメスティック・バイオレンス(DV)」が急増していた。直接的な暴力ではないため表面化しにくく、県警は、水面下の虐待にも周囲が注意深く関心を寄せて子供を守るよう呼びかけている。

 県警によると、虐待の疑いがあり児童相談所に通告した数は、統計が残る最も古い平成20年が36人。その後も増加が続いて、24年は77人に達し、25年は一気に2倍以上の164人に増えた。

 内訳は、暴言を浴びせるなどの「心理的虐待」が61人と最も多く、次いで暴力を振るうなどの「身体的虐待」が60人、「育児放棄(ネグレクト)」が41人、「性的虐待」が2人-だった。

 最多の心理的虐待について、県警は24年から、子供が見ている目の前で父親が母親に暴力を振るうなどの「面前DV」も積極的に虐待と捉えて通告。その結果、24年の6人から今回、46人に急増した。

 県警は、当事者や周辺住民からの通報などで子供の虐待が疑われる場合、地域を管轄する児童相談所に通告している。

 さらに23年12月からは警察庁の方針を踏まえ、虐待の疑いのあるケースは全件を通告するよう各署に指示している。

 県警少年課は「面前DVは子供への心理的な負担が大きく、DVの矛先が将来的に子供に向かう恐れもある」と警鐘を鳴らしている。