「18歳以下が介護」35%
医療機関で社会福祉の立場から患者や家族を支援する医療ソーシャルワーカーらを対象にしたアンケートで、18歳以下の子供が病気や障害のある家族のケアを担っている事例が「ある」と答えた人が35%に上ることが分かった。
家族の介護を担う18歳以下の子供は「ヤングケアラー」と呼ばれる。学業と介護の両立や同世代からの孤立などの困難を抱えるケースもあるが、ほとんど支援の取り組みがないのが現状だ。
アンケートは昨年1~3月、成蹊大の渋谷智子専任講師(社会学)が医療ソーシャルワーカーや研究者らが所属する東京都医療社会事業協会の会員859人を対象に実施し、402人から回答を得た。
それによると、「18歳以下の子供が家族のケアをしているのでは、と感じた事例がある」という質問に、35%の142人が「ある」と回答。この142人に、子供たちが行っていたケア内容を複数回答で尋ねると、「家事」が70%、「きょうだいの世話」が46%だったほか、「情緒面のサポート」が44%、「請求書の支払い、病院への付き添い、通訳」が37%あった。
その子のほかに、家庭を支援する人がいたかどうかについては、親族がサポートしたり外部サービスを利用したりするケースがあった。一方で、全く支援がない状態だったとした回答者も5人いた。
渋谷専任講師は「家計の管理や夜中の介護など、子供には重過ぎる役割を担っている場合もある」と指摘。そのうえで、「子供は大人に比べて思いや考えを言葉にすることが難しい。まず、ヤングケアラーの存在を認識し、丁寧に話を聞けるよう支援制度をつくっていく必要がある」と話している。